令和6年3月の漁業アカデミー

      令和6年3

 令和6年3月になりました。早いもので令和5年4月19日に入学した6人は、入学直後のオリエンテーションから始まり、9月までの現場研修、座学、各種資格取得、10月以降の親方の下での約半年間にわたるインターンシップを終え、無事卒業の運びとなりました。研修生は常に安全を常に心がけ、大きなトラブルもなく、研修の全課程を無事終えられたくましく成長されたことを、事務局として非常に頼もしく感じております。なお、国支援金(準備型)を活用した研修生4名は、今月から親方や水産会社と雇用契約等を締結し、長期研修に入りました。
 また、2月末まで募集していた令和6年度研修生については、第2回目(最終)の選考審査会を上旬に実施しました。


〇各研修生の就業先(3/1 or 4/1~)

 国次世代人材投資(準備型)事業を活用していた4名(専攻コース1名、一般コース3名)は、それぞれ北灘漁協、室撫佐漁協、椿泊漁協及び伊座利漁協の個人又は漁業会社において、国長期研修支援制度を活用し、就業しながら独立を目指すこととなりました。また、専攻コースのうち漁家子弟2名は引き続き親元で研修し、4月から1名は独立、1名は親元就業する予定となっております。




〇とくしま漁業アカデミー卒業生がNHK全国放送に出演しました!

 番組名 NHK「離島で発見!ラストファミリー」徳島・漁師志願の理想郷ほか
 放送日 令和6年3月3日(日) 18:05~18:45

 番組では徳島県海部郡牟岐町出羽島が取り上げられ、とくしま漁業アカデミー第1期生の野口さんと第2期生の西内さんが出演されました。番組内ではとくしま漁業アカデミーの取り組みについても紹介していただきました。
 延縄漁船での研修風景(奥に見える島が出羽島)

番組HPはコチラ↓



〇令和5年度第7期とくしま漁業アカデミー卒業式

 実施日 令和6年3月19日(火) 10:00~10:30
 場 所 徳島市東沖州2-13 徳島県水産会館4階大研修室
 卒業生 6名

 令和5年4月19日(水)に入学した第7期生6名全員が、晴れて3月19日(火)に卒業しました。当日は宮本専務理事から卒業証書を受け取り、後藤田理事長(専務理事代読)による式辞の後、来賓の徳島県漁連久米会長から卒業生に対し、心のこもった励ましのお言葉をいただきました。卒業生を代表して、森井さんからお礼の言葉を述べ、最後に記念撮影を行い卒業式は無事終了しました。この1年間で多くの漁協の方々の丁寧な指導と親方の実践的な指導の下、たくましく成長した研修生の姿がありました。
 会場入口の案内看板。当日は天候に恵まれました。
 卒業証書授与
 理事長式辞(専務理事代読)
徳島県漁連会長祝辞
 卒業生代表あいさつ
令和5年度とくしま漁業アカデミー卒業生



令和6年2月の漁業アカデミー

     令和6年2

 令和6年2月になりました。引き続き研修生は親方の指導の下、安全操業を常に心がけ、大きなトラブルもなくインターンシップ研修に精力的に取り組んでいます。なお、国支援金を活用する研修生は今月末でインターンシップ研修(準備型)を終了し、親方や水産会社と雇用契約を締結して引き続き長期研修に入ることとなります。また、研修生の希望者1名がマリンクレーンの操作に必要な、「揚貨装置の運転業務に係る特別教育」を受講しました。


国支援金制度の利用事業(長期研修制度)移行に関する研修生個別説明

 実施日 令和6年2月14日(水)、15日(木)、19日(月)
 場 所 関係する研修生(4名)が所属する各漁協事務所
     (鳴門市北灘町~海部郡美波町伊座利)

 (一社)全国漁業就業者確保育成センターが実施主体の国事業を活用し、対象となる研修生4名が研修中に給付金を受給しています。例年、引き続き国支援制度を確実に活用できるよう、「次世代人材投資(準備型)事業」を2月末で終了し、3月から別制度の「長期研修支援制度(雇用型or独立型)」に移行する手続きを行っています。手続きを2月中に実施する必要があることから、準備型担当のとくしま漁業アカデミー事務局及び長期支援制度担当の県漁連担当者が、親方及び漁協関係者同席のもと、研修生に対し個別説明を実施し、期日までに手続きを行うこととなりました。各研修生の長期研修移行・実施に関しては、引き続き県漁連、漁業アカデミー事務局が関係者への支援・フォローを随時実施する予定です。


 国支援制度の説明資料


〇ふぐ処理師試験(学科、鑑別、実技)

 実施日 令和6年2月21日(水) 学科・鑑別試験
     同     22日(木) 実技
 場 所 徳島市沖浜東 ふれあい健康館
 主 催 一般社団法人徳島県食品衛生協会

 徳島県ふぐの処理等に関する条例に基づく「ふぐ処理師免許に係る講習会」を受講した研修生1名と事務局1名が、令和5年度のふぐ処理師試験を受験しました(受験料は条例の規定により15,000円となっています)。
 2月21日に実施された学科試験では、水産食品衛生に関する知識15問(4者択一)及びふぐに関する一般知識15問(基本4者択一)の計30問が出題されました。その後実施された鑑別試験では、県内で水揚げされた実物のふぐ類5種類(各1尾)が出題され、各自が1尾毎に1分間の持ち時間で種名を鑑別する試験でした(今年度はトラフグ、シマフグ、コモンフグ、クロサバフグ、カナフグの5種類だったようです)。鑑別試験は、それぞれの種の代表する特徴をよく確認し、大きさや全体の色合いに惑わされないように鑑別する必要があります。特に本県で多く漁獲されるシロサバフグとクロサバフグはどちらか一方は確実に出題される可能性が高く、特に尾びれの特徴を良く確認する必要があることを実感しました。翌日実施された実技試験では、受験生5名ずつの班に分かれ、生きたトラフグを各自1尾割り当てがあり、制限時間40分の持ち時間で、処理の技術及び有毒部位の鑑別、身欠き処理から薄造りまでの調理を実施しました。実技の制限時間40分間はあっという間にすぎ、料理人など普段から業として魚を扱っている者以外は、あまり余裕のない時間設定だと感じました。ふぐ処理師資格は漁業を営むにあたり必須の資格ではないですが、水産食品衛生やふぐをはじめとする水産物の幅広い知識を必要とするため、次年度以降も受験を志す研修生がいましたら、事務局としてもサポートしていく予定です。
※3月4日の合格発表では、受験した研修生1名、事務局1名とも無事合格となりました(免許を受け取るには、別途免許申請を行う必要があり、条例で規定された必要書類と免許費用3,000円を添え、各自申請しました。)。
 
参考資料「ふぐ調理の順序」の抜粋
 ※令和6年3月4日の合格発表と合格証


〇揚貨装置の運転業務に係る特別教育(船舶専用マリンクレーン)

 実 施 日 令和6年2月27日(火)、28日(水)
 場   所 きさいや広場(愛媛県宇和島市弁天町1-318)
 主   催 公益社団法人愛媛県労働基準協会宇和島支部
 参加研修生:一般コース1名

 とくしま漁業アカデミーでは、漁業就業に役立つ資格取得を推進しており、その一環として、船舶に搭載した揚貨装置、いわゆるマリンクレーンの操作に必要な「揚貨装置の運転業務に係る特別教育」を希望する研修生1名が受講しました(※揚貨装置とは船舶に取り付けられたクレーンまたはデリックのこと)。
 船舶専用マリンクレーンの操作は、定置網や養殖業において必要不可欠ですが、労働安全衛生法第59条の規定により、制限荷重5トン未満の揚貨(ようか)装置の運転業務は特別教育を終了した者でなければ作業に従事させることはできないこととなっています。
 当該特別教育については、実施機関及び実施日が限られる(令和5年度、四国内では愛媛県宇和島市での今回の1回のみ実施)ことから、今回は、後期インターンシップ先の親方の了承及び研修先での安全講習を実施した証明(受講に必須の添付書類となる)を発行いただける希望者のみが受講しました。

 受講会場全景
 受講会場入口風景



漁業就業支援フェア2024大阪に参加しました(R6.2.12)

 令和6年2

 今月は2020年9月以来約3年半ぶりに「漁業就業支援フェア」に事務局が参加し、とくしま漁業アカデミーのアピールと研修生募集を行いました。


〇漁業就業支援フェア2024大阪(2/12)

 場 所:大阪市中央区天満橋 OMMビル2F
 日 時:令和6年2月12日(月・休)12:30~16:00
 主 催:(一社)全国漁業就業者確保育成センター

 「漁業就業支援フェア2024大阪」について、とくしま漁業アカデミー関係者として(公財)徳島県水産振興公害対策基金が参加し、当日は県水産振興課、関西本部にも手伝っていただきました。フロアには当団体含む75団体が参加し、それぞれが工夫を凝らしたブースに仕上げ、参加者対応を行っていました。全体参加者は約100名程度は来場していた模様で、徳島県ブースには計8名が説明を聞きに来られ、とくしま漁業アカデミーの概要や支援制度を説明しました。当フェアは漁業者になりたいと考える者のみが来場しているため、移住フェアと違い、皆質問等がより具体的で真剣に話を聞いていただきました。
 会場に設置されたフェア案内
 会場の様子
 来場者受付コーナー(参加者はコミュニケーションカードに必要事項を記入)
 (公財)徳島県水産振興公害対策基金(とくしま漁業アカデミー)ブースでの来場者対応




令和6年1月の漁業アカデミー

      令和6年1

 令和6年1月になりました。1日に発生した令和6年能登半島地震により、被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。
 とくしま漁業アカデミーでは、引き続き研修生は親方の指導の下、安全操業を常に心がけ、大きなトラブルもなくインターンシップ研修に精力的に取り組んでいます。
 アカデミーでは2月末まで令和6年度研修生を募集しており、第1回目の選考審査会を実施しました。


〇玉掛け技能講習(1/12~14)

 場所:徳島市城東町 株式会社徳島中央自動車教習所
 参加研修生:専攻コース1名

 とくしま漁業アカデミーでは、漁業就業に役立つ資格取得を推進しており、その一環として、8月に研修生5名が玉掛け技能講習を受講したところですが、唯一資格を取得していないT研修生が受講可能年齢となり、今月受講しました。
 玉掛け技能は、定置網や養殖においてつり上げ荷重1トン以上のクレーンや移動式クレーンを使って資材や網等を吊り上げる際、フックを資材に掛けたり外したりする玉掛け作業を行う際に必要となる重要な資格となっています。T研修生は1月12,13日の2日間学科講義を、14日に実技実習の受講及び実技試験を受け、無事合格しました。なお、玉掛け技能の資格については、フォークフト運転技能同様、18歳の誕生日からでないと資格を行使できないため、T研修生が18歳になった時点で教習所から講習修了証を発行してもらうこととなりました
 受講講会場前のT研修生
自動車教習所の技能講習案内(玉掛けなど実技講習も屋内実施とのことでした。)


〇とくしま漁業アカデミー第7期研修生 研修情報④

 取材日 令和6年1月24日(水)AM
 場 所 鳴門市北灘町櫛木港

 10月から、専攻コース3名はそれぞれ室撫佐漁協、和田島漁協及び由岐漁協で、一般コース3名はそれぞれ北灘漁協、椿泊漁協及び伊座利漁協で実践的な研修に鋭意取り組んでいます。

 今回、鳴門市北灘漁協でワカメ養殖を行っている親方の下で鋭意研修中のM研修生について、現場で話を聞きました。
 当日は今冬最強の寒波の日で、港が北向きに面した北灘町一帯は大荒れで、沖での作業はできず、陸作業を行っておりました。櫛木地区ではあと数日後の1月末に今漁期の収穫が始まるとのことで、収穫作業等の準備に忙しいとの話でした(1月29日に収穫開始したとのことです)。
 M研修生は病気やけがもなく元気に研修中のようで、引き続き健康に留意し安全操業で研修を実施するよう伝えました。
 研修中のM研修生
 親方と作業中のM研修生
 当日は北風が強く大しけで、波が堤防を越えて国道がかぶるような大荒れの天候でした。


移住フェア(イナコレ)に参加しました(R6.1.20大阪)

  令和6年1

 今月は令和6年度とくしま漁業アカデミー研修生募集の一環として、大阪市中央区で開催された移住フェア「イナコレ(田舎暮らし×コレクション)」に事務局が参加しました。


〇イナコレ(田舎暮らし×コレクション)(1/20)

 場 所:大阪市中央区本町橋 シティプラザ大阪2F
 日 時:令和6年1月20日(土)11~16時
 NPO法人ふるさと回帰支援センター大阪ふるさと暮らし情報センター主催の「イナコレ」にとくしま漁業アカデミー事務局が参加しました。
 会場には、本県を含む長野県から熊本県までの15府県が参加し、それぞれが工夫を凝らしたブースに仕上げ、参加者対応を行いました。
 来場者は全体で約150名あり、徳島県ブースを訪れた本県への移住に興味のある約10名のうち、漁業に興味のある夫婦1組に対し、徳島県漁業の概要及びとくしま漁業アカデミーについて詳細説明を行いました。

 会場案内看板

 当日の会場風景(写真は徳島県ブース)

令和5年12月の漁業アカデミー

     令和5年12

 12月に入りました。研修生は親方の指導の下、安全操業を常に心がけ、大きなトラブルもなく引き続きインターンシップ研修に精力的に取り組んでいます。
 アカデミーでは、来期や今後の入学希望者の参考になるよう毎年オープンキャンパスを開催しており、先月に引き続き実施しました。また、インターンシップ中の研修生から研修内容等について取材しました。


〇とくしま漁業アカデミー第7期研修生 研修情報 ②

 取材日 令和5年12月6日(水)AM
 場 所 徳島市東沖州 水産会館前

 10月から、専攻コース3名はそれぞれ室撫佐漁協、和田島漁協及び由岐漁協で、一般コース3名はそれぞれ北灘漁協、椿泊漁協及び伊座利漁協で実践的な研修に鋭意取り組んでいます。

 今回、鳴門市室撫佐漁協で魚類養殖業及びワカメ養殖業を営む親方の下、日々研修に励んでいる専攻コースD研修生に話を聞きました。
 とくしま漁業アカデミー事務局が入る「徳島県水産会館」の道を挟んで向かいには、川の駅「徳島新鮮なっとく市」があり、レストラン、直売所のほか、ファミリー釣り堀「釣ってみんでフィッシング」があります。D研修生は研修先で養殖された活マダイを定期的に当該釣り堀に配達しているとのことで、今回配達の状況を見学し、話をさせていただきました。
 令和3年3月に水産会館近くに徳島南部自動車道徳島沖州ICが供用開始となり、作業を行っている撫佐漁港から、トラックで30分足らずで到着することが出来るようになり、大変便利になったとのことでした。通常は週末に向け週1回程度の搬入だそうですが、この日は昼に台湾からのチャーター便の団体客が入っているとのことで、この日は1.3kg程度サイズを100尾追加搬入だったそうです。この日の現場の養殖漁場水温が19℃程度、釣り堀が18℃だったため、現場到着後特段水温調節の必要が特段無いそうで、10分足らずで搬入作業は終了し、入れられたマダイは先に入っていた魚とすぐに混泳していました。釣り堀にはマダイの他、ヒラメ等多様な魚種が入っており、イセエビやタカアシガニなどが入っている時もあるとのことでした。D研修生は日々早朝から水揚げ、締め作業、加工、選別、配達、給餌作業などを行い、特にこれから年末に向けかなり忙しくなるとのことでした。
 忙しい中対応いただいたD研修生にお礼をし、睡眠を十分にとり健康に留意し研修に励んでいただくよう伝えました。


水産会館向かいにあるファミリー釣り堀「釣ってみんでフィッシング」
中四国最大級の屋内釣り堀水槽
トラックに積んだ活魚槽から活マダイをおろす。
活マダイを
釣り堀に丁寧に搬入するD研修生



〇とくしま漁業アカデミーオープンキャンパス(県南コース、再実施)

 アカデミー入学希望者など、本県での漁業就業に興味のある方を対象に、次のとおりオープンキャンパス(県南コース、2回目)を開催しました。なお、11月19日に開催した1回目は海況状況により網揚げを実施できなかったため、再度実施しました。

 開催日時 令和5年12月10日(日)6:00~10:30  開催場所 鞆浦漁協  参加者  4名  当日工程 集合→出漁→現場到着→網揚げ・漁獲(2か所)→帰港→水揚げ→選別→入札  参加者はヘルメット、救命胴衣を着用し、AM6時前に本船(虹マンボウ)に乗り組み漁場に向かいました。この日はアカデミーオープンキャンパスのほか、徳島県立博物館関係者も同乗していました。組合長の話では、この日も網持ちできるか確定的なことは言えないとの話でしたが、先に現場に到着していた中船(なかぶね)からの無線や乗組員の意見で、この日は無事網持ち可能との判断となりました。鞆浦大敷網では、乗組員は本船13名、小型の中船(なかぶね)3名の計16名体制で漁を行っています。  出港から5分程度で到着した現場では、2か所設置されている網の沖側に設置された方から網揚げを行いました。1段目の落とし網の途中辺りから、入網した魚が逃げないよう船を徐々に2段目の奥方向(西側)へ本船を移動させながら網を徐々に揚げていき、参加者も途中から網揚げ体験をさせていただきました。最後に反対側で構えていた中船の左舷と本船右舷が向かい合うように接近し、網を絞って漁獲物をマリンクレーンを使った大形のたも網で掬い、船の氷を大量に入れた魚槽に搬入しました。陸側の網も同様に網揚げし、漁獲を行いました。獲物は小アジ類が主体で大物はあまり見られませんでしたが、アオリイカが10数杯漁獲され、参加者全員がハンマーによる活〆作業体験も実施しました。また、乗組員が漁獲物の中からこの時期最もおいしいとされる「スマ」(地元名:エッパ、ヤイト)を捌いて刺身にしていただき、船上で参加者にふるまっていただきました。参加者は普段口にすることのない鮮度の刺身の美味しさに感動していました。
 出港から約2時間後の8時に帰港となり、漁獲物はすぐさま陸揚げされ、参加者は乗組員や漁協職員が総出で行う選別作業の体験や見学を行いました。この日の大敷網での漁獲量は3トン程度とそこそこの漁獲量でしたが、話では単価の高い魚種は少なかったようです。最後に入札まで見学させていただき、各自現地解散となりました。
 この日は一連の漁体験が実施でき、トラブルやケガもなく無事オープンキャンパスを終えることができました。この場をお借りし、親切に対応いただいた鞆浦漁協組合長、乗組員の皆様ほか関係者に心よりお礼申し上げます。

※鞆浦漁協に関係するHPがありますので、こちらもご覧下さい。
※鞆浦漁協大敷網は一般の方でも体験漁業ができますので、興味ある方は是非ご体験下さい!



 まだ真っ暗な夜明け前の6時に本船に乗り込み、出港しました。
 出港後、本船と中船(先に漁場に到着)と無線で連絡を取り合い、漁実施(網揚げ)の可否を決定します。この日は潮が穏やかで網揚げ可能と判断されました。
 機械を使用し、網を効率的に手繰り寄せます。ある程度寄せた段階で参加者も網揚げ体験をさせていただきました。
 獲物が掬える状態まで網を寄せたら、先に大きな魚(マグロ、ブリやカンパチなど)を漁獲します。
 その他アジなどの小さな獲物は、マリンクレーンを使って大きなタモ網で船内の魚槽へ水揚げします。
 アオリイカはその場で締めて水揚げするため、乗組員にハンマー締めを教わり、参加者も全員体験させていただきました。
 この時期地元でとても人気のあるカツオの仲間「スマ」(現地名:エッパ)を試食させていただきました。脂ののりが抜群でした。
 漁場で網持ちを2か所行い、帰港。港到着後、すぐさま陸揚げを行いました。
 陸揚げされた漁獲物は、専用のベルトコンベアに乗せ、すぐさま魚種やサイズ別に選別が行われます。参加者も邪魔にならないよう体験させていただきました。
 大敷網で漁獲され選別された漁獲物。多種多様な魚介類が水揚げされましたが、この日は大型魚は少なく、マアジやメアジが多く水揚げされました。
 大敷網のほか、赤物延縄漁で漁獲されたアカムツの水揚げも行われていました。
 最後に入札を見学し、現地解散となりました。

〇フォークリフト運転技能講習②(12/11~15)

 場所:徳島市城東町 株式会社徳島中央自動車教習所
 参加研修生:専攻コース1名

 とくしま漁業アカデミーでは、漁業就業に役立つ資格取得を実施しており、その一環として、フォークリフト運転技能講習を研修生4名が令和5年9月に受講したところですが、唯一資格を取得していないT研修生が受講可能年齢となり、今月受講しました。
 漁業での陸上作業において、漁船から荷捌き施設への漁獲物や漁具・氷の漁船への運搬の際、最大荷重1トン以上のフォークリフトの運転・操作に従事する際に必要な資格となり、今後、本県で漁業者として従事していくうえで非常に重要な資格といえます。
 T研修生は12月11,12日に学科講義を、13~15日の3日間実技実習を受講し、最終日に修了試験を受験し無事合格しました。なお、フォークリフト運転技能の資格については、18歳の誕生日からでないと資格を行使できないため、T研修生が18歳になった時点で教習所から講習修了証を発行してもらうこととなりました

 中央自動車教習所受講会場とT研修生


〇とくしま漁業アカデミー第7期研修生 研修情報③

 取材日 令和5年12月22日(金)AM
 場 所 海部郡美波町 伊座利漁港

 10月から、専攻コース3名はそれぞれ室撫佐漁協、和田島漁協及び由岐漁協で、一般コース3名はそれぞれ北灘漁協、椿泊漁協及び伊座利漁協で実践的な研修に鋭意取り組んでいます。

 今回、美波町伊座利漁協で大敷網(大型定置網)やイセエビ刺網(磯建網)を行っている親方の下で研修中のG研修生について、作業風景を見学させていただきました。
 この時期は漁模様によりますが、大敷網は毎朝6時半に出港し、現場で網揚げ作業を行い、8時半頃に港で水揚げし、選別・出荷作業等を行っているとのことでした。当日は作業船帰港前の8時過ぎに現場に到着し、8時半に漁船が漁場から戻ってきました。この日は最近多く漁獲されるコアジのほか、中形のイサキが500kg以上入網し、水揚げ・計量作業に時間がかかったようですが、多い日には1トン以上入ることもあるとの話でした。その他カワハギ、ハマチ、ヨコスジフエダイ、アオリイカなど多種多様な魚介類が水揚げされていました。
 G研修生は病気やけがもなく元気に研修中のようで、引き続き健康に留意し安全操業で研修を実施するよう伝えました。また、取材に協力いただいた伊座利漁協関係者の皆様にお礼申し上げます。
 
※伊座利に関係するHPがありますので、こちらもご覧下さい。


伊座利峠から集落方面に向かって太平洋を望む。
漁場から8時半頃伊座利漁港に帰港した大敷網作業船「弘伸丸」
すぐさま陸揚げ作業をが行われます。写真真ん中は玉掛け作業中のG研修生です。
この日は中形のイサキが500kg以上水揚げされました。
陸揚げされ一旦水槽に入れられた活きのいいイサキ
作業中のG研修生です。イサキは活きたまま計量し、活魚車で出荷されました。
コアジ(小さいマアジ)も多く水揚げされていました。
漁獲物の選別風景。丁寧に選別することで、水揚額の向上につながります。
伊座利の大敷網では漁期(10月20日~6月30日)を通じ、多種多様な魚介類が漁獲されます。